気が付けば2017年も残り僅か。朝夕は特に冷え込むことが多くなってきましたが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
スマブラDXとWiiUの界隈の両方を見ながら、大会等も開いてきましたが、この1,2年は特に「スマブラ」の大会が全国的に多く、「毎週どこかでスマブラの大会が開催されている」「大会が多すぎて大規模大会が被ってしまう」という状態だったと思います。
大会が頻繁に開かれていることはもちろんスマブラの界隈としてはいいことなんですが、問題点も起こってきているので書き出してみます。
めちゃくちゃ長いです。
参加者モラルの問題
ゴミは持ち帰れ!!!
これは大会で頻発してて、何度注意をしても発生しちゃう問題なんですが、大会後に大量の「ゴミ」が出てしまう問題です。
クロブラでも、ゴミ袋一つ分ぐらいのゴミが出ることがありました。
大会終わった後の残ったゴミ集めてるときに、みんなで袋にマックのゴミとか捨てに来るのは勘弁な
— クロマキバレット / ChromakeyBullet @クロブラ12/16 (@kiba_ssbm) 2017年6月13日
このゴミ持ち帰って分別して処理してんの全部俺なんやぞ pic.twitter.com/V1kRNrLK9A
毎回同じ会場を使っていて、倉庫も近くに借りているため、会場の扱い方が悪くて利用禁止にされることが運営側として一番困ります。
以前、残ったゴミを片付けるためにゴミ袋を取り出したところ、自分が持っていたゴミをカバンから取り出し、ゴミ袋に入れるという人もいました。
クロブラの場合、最終的に出たゴミを回収しているのは自分です。他の大会でも、会場に捨てるのではなく、スタッフが持ち帰っています。
会場にゴミ箱があったとしても、会場内のゴミ箱に全員がゴミを捨てると、それだけでゴミ袋2袋とか3袋とかになるかと思いますから、片付けるのも大変です。個人で持ち帰ることを徹底していってほしいと思っています。
うっかりでゴミを置いたままにしてしまうということもあるかもしれません。人間なので仕方ないことだと思います。『次回以降は気を付けよう』という気持ちを大事にしていただきたいです。
一人一人が意識さえすれば、ゴミはなくせると思っていますので、これはどの大会でも協力していただきたいと常日頃から思っています。
お客様感覚で大会に来るなら、今後大会が無くなるかも
話は変わって、参加者からスタッフに対する「暴言」が飛ぶという内容を最近耳にします。
事が起こった詳細についてはわからないので深くは言及できませんが、一つ言えることはスタッフも「プロ」ではないし、お客様感覚で大会に来るのは間違っているということです。
地方大会だと特に顕著になるんですが、大会を開くモチベがめちゃくちゃある人が1名だけ居ても、機材の管理、運搬、設営、進行などしなくてはならず、とても1人で大会を開くことはできません。どうしても周りの助けがないと、大会は出来ないんです。
そもそも国内のスマブラの大会のスタッフは、ほとんどがプレイヤーであり、試合を進めながら基本的にボランティアという形でスタッフ業務を兼任しています。
スマブラの大会は「店」と「客」のように完全に切り離された関係ではなく、明確な境界はありません。会場設営も片付けも、スタッフではない参加者が協力してくれたりしますし、そもそも手伝ってくれる人がいないと大会自体が成り立たないんです。
ユーザ側が主導の大会において、スタッフとして協力してくれてる方はあれこれこなさないといけなくて本当に忙しいので、進行中にミス等もあるかもしれません。
「スタッフだったらこのぐらいやって当然」みたいに思う人もいるかもしれませんが、何かスタッフの動きに対して思うところがあるなら、指摘してあげればいい話で、事を荒立てるだけ周囲に迷惑にもなります。
また、スタッフの中にも初めてスタッフとして動く人とかもいますから、どう動けばいいのかよくわからなくなるスタッフもいると思います。指示が通っていなかったとか、不備があった場合は、是非大会のアンケート*1を通じて報告してほしいです。
スタッフに暴言を吐くような人が、今後長く同じ界隈にいるとは想像し辛いですが、スタッフだって嫌な気持ちになるし、スタッフが減れば大会も開けないということは知っていてほしいと思います。
参加者の別名登録問題
本名じゃなくていいから真名で登録してくれ!
日本のスマブラの大会で参加登録する際は一般的に
- 大会の公式サイトからハンドルネームと参加の旨を記載し、登録
- 大会運営側が参加者を把握、参加者のパワーバランスに合わせて予選表を作る
- 大会当日、受付をして予選を開始
という流れになっています。
この形式の特性上、参加者の氏名などの情報は扱わず、運営側は「ハンドルネーム」だけで個人を判断しています。
しかし、最近「一般的に使用しているハンドルネーム」ではなく、「その大会の時だけ使用する別のハンドルネーム」を用いて大会に参加している人(いわゆる「偽名登録」)を見かけます。
運営側は本人のことは知っていても、名前が違うので別人だろうと判断してしまいます。結果、パワーバランスを調整したのにもかかわらず、予選で多数のデスブロックが出来上がる、ということになってしまいます。
もちろん見たことない名前でも、本当にオフ大会初参加の人である可能性もあるため、特定ができなければ下手に予選ブロックを弄るわけにはいきません。
運営側としては、あらかじめ予選ブロックを決める際にある程度のパワーバランスが崩れないよう調整しているつもりです。クロブラでは、実力差以外にも前回も予選で当たってる人同士がいたら予選で当たるのを避けるよう配慮したり、予選内で同キャラ使いが被らないよう調整したり…なども行っています。
その中に普段とは別名で登録して参加する人がいると、運営側としてはあまりいい気はしません。
予選ブロックに別名登録者が1名であればまだいいですが、複数入ってくると当然参加者側からの不満も出るでしょう。
元々登録するのは本名ではなくハンドルネームですので、自由に名乗っていいというのは確かにそうですが、「その大会に限り、大会サイドにわかりにくい別名を使用する」のは意図的に番狂わせを狙っていると考えられるため、やや悪質かなと思います。もし別名義での参加を希望するのであれば、予選を組みやすいように事前に運営側にだけ伝えるようにしてほしいと思っています。
もし心当たりのある人は、今後のイベントでは注意していただきたいです。
別名の複数登録は不正
今回の本題は別名登録そのものに関してではなく、「別名を複数使用されると不正に繋がる」という点です。
どのような状況かというと、
- 1つの大会に、別名で複数登録する
- 大会側が予選を組み、予選のブロックを発表する
- 複数登録したうちの一番予選抜けしやすそうなブロックだけ残し、あとの登録名はキャンセルする
ということが可能になってしまいます。実際にやった人がいるのかもわかりませんが(めんどくさすぎて普通やらないと思いますが)、これをやられると運営側、参加者側、両方に被害が及びます。
運営側としては、先ほど述べた「予選の番狂わせ」も被害の内容に入りますが、予選を発表したと同時にキャンセルが多発して枠が空いてしまうと、空いた枠を埋めなければならなくなり、単純に再度組み合わせる作業も増えますし、金銭的な被害にも繋がります。
参加者側としても、枠が埋まっていて参加をあきらめたのに、予選発表と同時に枠が空いてしまったとなると納得できないでしょう。
現状このようなことをされても、キャンセルした人が同一人物か特定できないため違反として扱うことが困難で、違反者側になんのリスクも無い状態という大会は多いのではないでしょうか。
アメリカは対策出来ている!
このような「別名による登録」はどうすれば防げるでしょうか?
アメリカの大会のことをフォロワーさんから聞いたところ、以下のような登録方法で大会登録を行っているようです。
- Smash.ggを使用し、大会の参加を受付
- 大会運営側が参加者と、Smash.ggに登録されている参加者の本名を把握
- 大会当日、受付をする際に参加者は身分証明証を提示し、Smash.ggの登録名と一致することを確認する
また、参加費の支払いも「事前制」であったりと、同様の違反を起こそうにもリスクが伴うため、問題は起きないものと思われます。
Smash.ggを使用している大会は大きな大会のみ(スマブラならEVOとかGenesisとか、年1でやっているような規模の大会)ということですが、小規模大会で取り入れられないのは「Smash.gg」自体を使用するのに申請&審査が必要になってくるためだと思われます。(具体的にどんな感じの審査になるのか、審査基準がどうなのかとかは使用したことがないのでわかりませんが…)
また、海外の小規模の大会では「当日参加受付」を行うこともあるそうで、そもそも別名で登録される心配が無い、という話も聞きました。当日参加受付で人が集まるというのも、競技人口が多いのが窺えます。
不正な申請をどう対処する?
日本の大会も海外に倣って、本人確認をする形で大会を行えば、別名登録する人はいなくなるでしょう。
しかし、今までそのような文化が無い上に、本名を出したがらない国民性とか、相手が主催者とは言え、個人情報を伝えるのは抵抗があるとかで、「大会に気軽に参加しよう」というのが無くなってしまいます。
アメリカのようにゲームの大会開いて、参加して、楽しんでいる人がそれほど多くないというのが日本の現状です。その様な文化も根付いておらず、法律の面などあらゆる面で遅れています。
そんな中で気軽に参加できる大会が無くなったら、発展させるどころか新規が増えず衰退するだけになってしまいます。
もちろん海外周知を目的とするような規模の大会では、問題が起きないように対策としてSmash.ggは使用していきたいところですが…(EVO JAPANもSmash.ggを使用してるわけですし)
現状の日本で行われている「2,3か月に1回程度の頻度の大会」では、別の対策が必要かなと思います。
先程の「料金を事前支払制にする」というのも手です。が、手続きの仕方などが大きく変わることもあり、すぐには実行に移せないかもしれません。
もし日本の大会で完全に別名での登録を弾こうと思えば、やはり申請時に登録名とは別に「本名」を申告してもらい、受付時に身分証提示で照合するのが、既存の日本のイベントの方針からは変更点が少なく済み、一番楽でわかりやすい手段だと思います。
また、意図的な複数登録→キャンセルした人を特定できるできないは別として「参加者1名による意図的な複数別名の参加登録は、発覚した時点で出禁扱いにする」というルールは各大会に設けられるべきだと思っています。少しでもリスクを持たせることで不正を減らせれば、ルールを変える必要も無くなりますから。
まとめ
・持込んだゴミは持ち帰ってください
・感情的にならず、不満に思う点はアンケートを使いましょう
・別名で大会に出たいなら運営には教えてください