以前も取り上げた「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物に関するガイドライン」ですが、先日更新されたようです。
[任天堂HP]「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」を更新しました。任天堂の著作物を利用した動画や音楽、静止画を、ネットワークサービスへ投稿される際は必ずご一読ください。 https://t.co/mZbCdfprDB
— 任天堂株式会社 (@Nintendo) 2020年6月1日
今回更新があったところは「法人」に関するところで、下記の企業についてガイドラインに従ってコンテンツ提供が可能と明言されました。
これだけだとわかりづらいですが、
・UUUM→HIKAKIN等YouTuberが所属。吉本興業と提携。e-sports大会も過去に開催。
・ソニー・ミュージックマーケティング→ソニーミュージックエンターテイメント(アニプレックス等を子会社に持つ)の子会社。
・ガジェット通信→ニュースサイト。未来検索ブラジル(2ちゃんねるのひろゆきが取締役)の子会社。
こう書くと「なるほどな」って感じになりますね。
実際社名だけだとわかりませんでしたが、調べてみて各社がなんで提携したかったのか納得しました。
UUUMの「吉本興業所属を含む」、というのは吉本興業とUUUMが業務提携を組んでいるため、吉本興業所属の方であればOK、という枠組みなのだと思われます。
さて、今回「任天堂と提携した企業はこちらです」というのが明確に決まってしまったので、今後上記以外の法人が任天堂の著作物をYouTube等で使用することはNGと言うことになりました。
例えばにじさんじはOKだけど、提携企業に所属していないVTuberが企業活動の一環として任天堂のゲームを配信するのはOUT。
UUUMのYouTuberはOKだけど、提携企業に所属していない企業のYouTuberが任天堂のゲームを配信するのはOUT。
もし企業として任天堂の著作物を使って配信したかったら「任天堂と組む」必要が出てきます。
どういう基準で選出されているのかわかりませんが、(提携したい法人側から申し立てしてるんでしょうけども)今のところこの4社というだけで今後は増えていくと思われます。
ちなみにこのガイドラインは企業でなく個人に向けてのガイドラインなので、「企業であっても提携してたら個人同様に活動していいよ」、というものです。
個人でやってる分にはこのガイドラインに書いてることを守れば収益化OKということになります。
個人でVTuberやっててお金が入るようになったから法人として立ち上げようという場合、個人から提携外の法人となるのでNGになるかと思います。
今まであやふやだったところを明確にしたかった故のガイドラインだと思うので、これを基準に白黒切り分けて完全に黒で異議申し立てを受け入れない場合はマリカーとかコロプラの件みたく裁判起こしたりもあるのかなーと思います。
任天堂はまだデジタルコンテンツの配信等で大きな裁判は起こしてないかと思いますが、任天堂の法務部は最強と言われてるように、事前にかなり準備してから攻めてくるので、その一環というのもありそうです。
また、ガイドラインでは配信を行う場合、下記サイトなら収益化OKとしています。
最近見る機会が増えたMildomについては未だ認可されていないため、任天堂側に認められるまでは個人であっても収益化NGということになります。
任天堂のことなので、仮に個人が提携外サイトで配信してもアカウント停止とかまではしないでしょうが、ガイドラインを出している以上、収益化してたら止められるとかはありうるのかなと思います。
今後もこのガイドラインについては更新されるようなので、収益化をする場合は事前に確認をしておくと良いでしょう。