スマブラ大会のSwitch盗難対策を考える
スマブラSPECIALのオフ大会を開くにあたって、運営目線で一番心配なのがSwitchが盗難されてしまわないかという点です。
ステージどうしようとか、ストックどうしようとかの前に、ドックに刺さったSwitchなんて、ものの600FもあればドックからSwitch引き抜いて走って逃げて会場から抜け出すみたいなことが出来ちゃうので(流石にやる人はいないと思いますが)、そこはちょっとなんとかしないとなと。
こういう誰でもすぐ盗んで帰れてしまう状態だと、「Switch持参で持っていきます!」って人は減るでしょうし、確実に大会側としては大変になると思います。
先日J-Snakeさんのツイートを見て、安価で対策できるなら似たような形でやりたいなーと思ってました。
Switchの盗難防止策として「100円ショップに売っているN型本立て2つを重ねて、ロックタイで縛る」という方法を考案しました。
— Wataru "J-Snake" Shinzato (@toarusnake) 2018年10月16日
ロックタイは使い捨てでイベント終了時にハサミで切る。
毎回イベントの際に機材持ち込みしてくれる方々の不安を少しでも軽減させることができればと思います。 pic.twitter.com/ZpSlX9vHKf
この方法、確かにドックからSwitchは外せなくなるため有用なのですが、全台対応するためには大量に買う必要があり、倉庫かなり圧迫しそうで、かつ倉庫からの運搬もかなり大変なのでは?という懸念点がありました。
そこで似たような発想でなんかできないかなーと思ってドックに差し込んだ時のSwitchの縦横高さを測って、それが入るサイズの何かを100均で探してました。
そして見つけました。
籠です。
籠
イノマタ化学 ストックバスケット スリム(品番 4572)
内サイズ 10.8×25×12cm
これならSwitchも入るし、重ねることで省スペースになるし便利なのでは?
それでもクロブラの規模であれば50個近く籠が必要になるので*1場所はそこそこ取られるかと思いますが、安価で嵩張らないし、それなりの盗難防止策になるのであればいいかなと。
ガチガチの盗難防止策ではないですが、本気でやると設備全部揃えるのにウン十万とか掛かりそうですよね。折角赤ブラが黒ブラになりかけているところに大出費の大打撃は避けたいところ。
ということで本当にこれでできるのか
実際にやってみました。
完成図こんな感じです。
前後を結束バンドで固定します。
横からいい感じに穴が空いているので、そこからケーブル類(GC接続タップ、Switchの電源、Proコンのケーブル)を外に出します。
なるほどな、これで完璧なのでは?
#スマブラSP
— クロマキバレット🐔きみ40k (@kiba_ssbm) 2018年11月18日
オフ大会でのSwitch盗難対策
中にSwitch入れて、籠を被せて前後に結束バンドくくりつければ完了
コード類は横の穴から出して使える
籠は重ねられるので倉庫もそれほど圧迫しない
籠は100均(キャンドゥ)で購入
イノマタ化学 ストックバスケット スリム(品番 4572)
内サイズ 10.8×25×12cm pic.twitter.com/n1BoeaVS8O
…ということで考えていたんですが、ここであることを失念していました。
GCコン→GC接続タップに繋げれば有線接続なので本体に認識される
Proコン→USBケーブルを出していれば有線接続で本体に認識され、その後ケーブル外しても問題なし
Joy-Con→本体設定からコントローラを認識させる「あの画面」を開いて無線接続か、本体に直接くっつけないといけない
Joy-Conが接続できない説
「そもそもスマブラにJoy-Con利用者とかいるのか?」という話ではありますが、WiiUの時だって少ないとは言えWiiリモコンユーザとかWiiクラコンユーザがいたわけで、どのコントローラも等しく使えるように対応したいというのが運営目線での考えです。使えるんであればドンキーコンガとかで操作しても大丈夫です。
新規の人も増えるわけで、GCコンとかProコンがないからJoy-Conでいつもやってる、という人もいるでしょう。
Joy-Conの人が接続できなくても、Proコンの人がいればホームボタンから「あの画面」を開いて接続させてあげることができるので簡単です。
しかし、全体の8割ぐらいを占めるであろうGCコンは、スマブラを起動してしまえば問題はないと思いますが、いかんせんホームボタンがないので、ホームに戻れません。(スマブラの仕様知らないけど多分戻れません)
つまり対戦時に「GCコンプレイヤー vs Joy-Conプレイヤー」の形になってしまった場合はGCコン側は接続できてもJoy-Conの人の手助けはできません。(発売してないからわかんないけど多分そう)
ということで果たしてこの籠の中にあるSwitchとJoy-Conを、あらゆる手段を使って同期できないかを確認しました。
ちょうどスマブラSP仕様のSwitchも届いたことですし、Joy-Conが4本ありますし検証できそうです。
封印されたSwitchにJoy-Conを繋ぐ検証
検証方法
※今回は検証なので、上の籠はない状態で実施します。
さて、まず状況としてはここがスタートとします。
ゲーム画面起動中(スマブラではないですが)です。
スマブラしていて台移動などでコントローラを抜かれた状態からJoy-Conを繋げる想定です。
まずはJoy-Con以外のコントローラを使わずホームにまず遷移したいところ。
ホームボタンは右のスティックの下なので、横の穴から指を入れてホームボタンを
……あれ、詰んだ?
このホームボタンが押せなければ、そもそも操作できないので終了になります。
そうなると、毎回Proコンユーザを呼んで接続手伝ってもらう、または結束バンドを切って繋げて再度結束して…ということになるのでJoy-Conユーザ的にすごい不便になってしまうのでなんとか打開したいところ。
幸い、穴は大量に開いてるのでここからなにか突っ込めば……。
押せました。
箸を使いました。
ボールペンとかだとちょっと穴から入らないですが、割り箸ぐらいの大きさのものがあれば普通に押せますね。
コントローラを使わずホームに戻れるっていうのはかなり大きいですね。
これでボタンの都合上、自力でホームに戻れないGCコンプレイヤーでもホームまで戻れるので、対戦相手がProコンでもGCコンでも手伝ってもらうことでJoy-Con接続できそうです。
また、GCコン使っててホームに戻りたい時への対処法にもなります(そんな状況あるのか?フリーズした時の対処ぐらい?)。
ちなみにGCコン接続中にホームを押して、GCコンから入力効いているのは確認済みです。
ニューGCコンとWiiUタップで操作してましたがボタンが少ない点以外は他のゲームでも問題なく使えてますね。
さてここからはJoy-Conで操作するために「あの画面」に遷移したいところ。
※あの画面
ホーム画面に戻ると、ホーム画面遷移前のコントローラがホーム操作可能状態になっているので、一旦接続を切ってみます。
有線接続だったGCコンをタップから外し、接続を切りました。
この状態で穴に指突っ込んで籠内の本体のSwitchを操作して…
………
なんとスティック入力が効かず、カーソルが移動しない。
これはSwitchがテレビモードになっているため、本体に接続中のJoy-Conは、電源ボタン、ホームボタン、スクショボタンしか反応しない模様。
いやーこれはどうしたものかとボタンを押していて、「今繋がってるコントローラがない状態だけどゲーム画面はどうなるんだ…?」と気になって再度ホームボタンを押下。
うわあああ、あの画面が出てきた。
ゲーム画面に戻った時、操作可能なコントローラが認識されていない場合はこの画面が出るみたいです。
この画面さえ出てしまえばもうこちらのものなので、早速接続したいJoy-Conを準備。
Syncボタンを長押しした後、LR同時押しで
……
認識されました。
これで別の案を考えなくて済みますね。(Amazonで籠を大量注文した後に気がついたからめっちゃ焦った)
結論
箸さえ用意しておけば、籠で封印されていてもJoy-Conユーザへの対応が可能
最後に
そもそもの話、盗難が発生しないことが一番いいんですが、誰でも簡単にできてしまう環境であれば「盗もう」っていう人が出ないとも言えません。自分が主催する大会で、しかもスマ勢からそういう人は出てほしくないと思ってます。
また、何か起きた場合は参加者全員が容疑者になってしまいますし、そういう状況は主催としても参加者としても嫌です。そのような理由から、参加者がイベント参加に消極的になるのを防ぎたいと思っています。
少し手間がかかって面倒に感じることもあるかもしれませんが、参加者の方には協力していただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
おまけ
没案
「南京錠で籠を封印する」という案を当初考えていました。
この長いやつなら付けれるんじゃね?みたいな
実際やってみると、小さい穴からは通せてもロックを掛けるのが難しく、大きな穴の方に掛けるしかできませんでした。
穴がでかいので、可動範囲が広く、割と簡単に本体を取り出せそうでした。
流石に籠動かしながらガタガタやってたら周りの誰かが気が付きそうですが、会場内はかなり騒がしいので多分気が付かないです。危ないですね。
ということで却下しました。(南京錠欲しい方が居たらご連絡ください、4つあります)
また、南京錠をかけられたとしても、今度は鍵を管理しなければならないのでスタッフの負担が増えてくるっていうのも却下理由の一つですね。
無くしたら籠を破壊しないといけないので、中のSwitch的にもちょっと危ないですし。
SwitchのUSB端子について
大会では、モニタに映像を写すために公式のドックを持ってきてもらうことになりますが、USB端子は背面1つ、側面2つの3つしかありません。
・スピーカーのUSB給電
・GCコン接続タップ(黒色端子・本体)
・GCコン接続タップ(灰色端子・振動)
・空き
という状態でした。
しかし、SwitchのProコンは「有線接続」の設定ができるため、有線状態で対戦することが可能です。
Proコンは有線だと遅延があるみたいな言われてたりもしますが、別ゲーだと「有線じゃないと…」っていう人もいるみたいなので、そこも対応しないといけないと思ってます。
ドックで使用できるUSB端子は先述の通り3つですが、「Proコンで有線接続したい」人同士が対戦することになると(これもJoy-Con同様どれだけいるのかわかりませんが)、USB端子が足りなくなります。
籠に入れないでUSBいつでも抜き差しできる環境にしておけば有線Proコンミラーの場合は解決します。
が、どちらにせよ「Proコン有線しないと対戦無理な人」vs「GCコン振動しないと対戦無理な人」の試合が発生した場合USB端子は足りなくなりますし、「対戦相手に応じてUSB端子からケーブルを抜き差しする状態」を作ってしまうと、ケーブルの紛失とかにも繋がってくるので、どのみち対策したほうがいいなと思いまして。
そこで、Switch1台に1つ、USBハブを設置予定です。
今後のSwitch本体のアップデートで、ドック背面のUSBハブはUSB3.0にアップデート予定ということなので、背面に差す用のUSB3.0用のハブを買っておこうかなと思っています。
ソース元
有線でのインターネット接続方法|Nintendo Switch サポート情報|Nintendo
盗難防止策とか、USBハブとかを完備するために結構費用はかかってしまうと思いますが、クロブラでは(というか主催の自分の意見としては)なるべくスムーズに進行ができるのが望ましいと思っているので、可能な限り万全の状態で取り組みたいと思っています。
そのために参加者から集めた参加費ですからね。
必要なところにはちゃんと投資していきたいと思ってます。
*1:現在クロブラはモニタ22台で44個の籠が必要